栄養を与えることが病からの回復には近道との考えから、なるべく食べさせようとするご家族も多いものです。
しかし、ウイルス性胃腸炎の場合は胃腸の動きが悪くなってしまうことが主症状ですので、食べても消化出来ず、食べたものが栄養源にならない可能性の方が高くなります。
また、消化出来ずに胃腸の中に食べたものが残ってしまう状態が続き、嘔吐につながっていく面もあります。
以上から、食べさせることが重要という考えは捨てるべきであり、一日くらい食べることが出来なくても問題はないと考えた方が良かったりします。
さらに、食べさせるためにナウゼリン坐剤を使用するという考え方は、まったく必要ありません。
ただ、水分の摂取不足は脱水症状にもつながり危険ですので、水分が摂れない状態が続くようならナウゼリン坐剤を使っても構いません。
その場合の水分補給の仕方のコツは下記の通りです。
1. スプーン1杯の経口補水液を5分間隔でチビチビと与えます。
2. その量を吐かなくなったら、少しずつ飲ませる量を増やしていきます。
3. この作業を根気よく1~2時間続ければ、病院で点滴を受けた状態と同じくらいに回復します。
この時の経口補水液で推奨するのは「OS-1」です。
市販の他のスポーツドリンクはNaイオンよりも糖質が多く含まれています。スポーツ後等の肉体疲労時の水分補給には適していますが、嘔吐や下痢をしている病的な脱水時にはNaイオンを多く含む経口補水液を選びましょう。
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