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2016..8月更新
Q2. 2種以上の坐薬を使いたいときの優先順位は? |
質問 |
ナウゼリン坐剤(成分:ドンペリドン)とアンヒバ坐剤(成分:アセトアミノフェン)を同時に使いたいのですが、どっちを先に使ったら良いですか? |
回答 |
ナウゼリン坐剤(成分:ドンペリドン)を先に使用して、30分以上間隔をあけて、アンヒバ坐剤(成分:アセトアミノフェン)を使用して下さい。 |
解説 |
まず理解しておきたいのは、ナウゼリン坐剤(成分:ドンペリドン)は脂溶性薬剤で水溶性基剤、アンヒバ坐剤(成分:アセトアミノフェン)は水溶性薬剤で油脂性基剤です。 薬剤と基剤が逆であることに注目してください。(「基剤」とは、坐薬を製造する際に使われる添加物です。) 仮に、アンヒバ坐剤→ナウゼリン坐剤の順に使用すると、先に使用したアンヒバ坐剤の油脂性基剤が拡散して直腸内に残ってしまいます。この油脂性基剤に脂溶性薬剤のナウゼリン坐剤が取り込まれてしまう為に、ナウゼリン坐剤の効果が減弱してしまいます。 |
基剤分けした座薬の種類 油脂性基剤:アンヒバ坐剤、アルピニー坐剤、カロナール坐剤、ワコビタール坐剤、ボルタレン坐剤 水溶性基剤:ダイアップ坐剤、ナウゼリン坐剤 |